Seth Network Japan
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セス資料探訪レポート

マサ 訳と解説

 スイスに、「初期セッション集」のドイツ語翻訳と出版を行なっている小さな出版社「セス出版」(Sethverlag)があります。2002 年に、この出版社の創設者2名がセス資料に縁(ゆかり)のある場所を訪ねました。その際の旅行記が同社の Web サイトに掲載されていたことがあります。セスファンにとっては、とても興味深い内容なので、それを掲載させていただくことにしました(以下、訳文中で色の違う部分は訳注、その他のカッコは原文どおり)。また、その記事に続いてわたし(マサ)が新たに少し解説を加えました(2020 年 7 月)。


ロバート・バッツとセス資料庫への旅

文と写真:セス出版(Sethverlag, Sempach, Switzerland

ウォーターストリートの家1

 2002 年 9 月、わたしたち、セス出版の創設者、ウルズラ・ラングとマウリツィオ・フォークリヒはロバート・F・バッツ氏、そしてすべてのセス資料が保管されている、ニューヘイヴンのイェール大学を訪れるため、米国へと旅立った。

 資料の鑑別には3日間取ってあるが、その前に、ジェーンとロブの人生における要所をいくつか訪ねることになっている。ロバート・バッツ氏との約束も取りつけてある。それはもちろん、わたしたちの旅の頂点となることだろう。

 わたしたちは、まず、ニューヨークから車で エルマイラに向かった。ジェーンとロブは、この町でチェマング川のすぐそばを走る、とてもにぎやかな西ウォーターストリートにある、複数世帯用の住宅に 1974 年まで住んでいた。

ウォーターストリートの家2

 1963 年 12 月 8 日、西ウォーターストリートにある、その緑色の家ですべてが始まった。ジェーンとロブは初めて、ウィジャ・ボードを通してセスとコンタクトを取ったのだ。今日では、その建物は空き家同然で、残念ながらひどい状態にある。住んでいる人はいるものの、現在の住人もすぐ隣に住んでいる人たちも、ここで 40 年前に何が起こったのかは知らない。

ヒル・ハウス、現在のロブ

 西ウォーターストリートから、さらに、エルマイラ市内から少し離れた、とても静かで人里離れた感じのする地域にある「丘の家」(ヒル・ハウス)に向かった。ジェーンとロブは 1974 年以降、ここで、それまでよりも世間から離れて暮らした。ジェーンが毎週開いていた講習会も継続されることはなかった。

ヒル・ハウス

 この家は樹木や茂みに囲まれていて外からはほとんどわからないくらいだ。ロブは妻のローレルと共に、ほんの数年前まで、ここに暮らしていた。

 エルマイラのジェーンとロブの住まいを手短かに訪れた後、わたしたちは車でさらに南に向かった。お昼ごろ、ロブとローレルの新居を訪ねることになっているのだ。

ロバート・バッツ氏

 ロバート・バッツとの対面はウルズラとわたしにとって「一大イベント」となった。ロブはわたしたちに自分の描いた油絵やスケッチを見せてくれ、わたしたちの質問にもすべて、とてもオープンに答えてくれた。また、オリジナルのセスの原稿もわたしたちに読ませてくれた。

 ロブは現在、ローレルと共に、エルマイラの南、約 18 マイル(約 25 km)にある、故郷の町に暮らしている。かつての講習会の参加者たちが時々、体験談を語りにやって来るそうだ。