Seth Network Japan
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チャネルされたフィクション - 2 - 2

 マーアーは(こうして)自分に教えてくれているときのスンプターがいちばん好きだった。教師としての彼なら受け入れられるし、怖いと感じることもなかった。ここで彼女は首を横に振って笑いながら彼に言い返した。

 「でも、あんたは『スンプター』。それって名前だよ」

 「それは君が尋ねたあの時点でわたしが自分の名前として返答したものだ」と彼は言った。真顔(まがお)だった。

 「じゃあ、あんたの名前じゃないってこと?」彼女はあきれかえっていた。

 (スンプター)「ときにはわたしの名前になるが、わたしはほかにもいくつもの名前を使う…」

 (マーアー)(いつも)同じ名前を使わなかったら、みんなはどうやってあんただってわかるの?」

 (スンプター)「顔を見ればわかることだ。友人たちもその時々によってわたしを違う名前で呼ぶし、わたしも自分を好きなように呼ぶ…」

チャネルされたフィクション - 2 - 1

チャネルされたフィクション 2

オーバーソウル「セブン」の修行
第 16 章「マーアーが石に刻んだ印と驚いたスンプター(そしてアスペクト3)」より

マサ 訳

 オーバーソウル「セブン」は、そのタイルに備わっている数々のアスペクト(時間的、蓋然的な側面、特徴)のうちの二つを知覚していた。リディアは時間の中を滑るように行ったり来たりしていた。そして、マーアーは語り手たちの中庭に立っていた。彼女はまた「あたしを呼んだのは誰?」と尋ねたが、やはり返事は得られなかった。肩をすくめて顔を上げると、こちらに用があるという様子で、スンプターが自分の方に歩いてくるところだった。彼はそばまで来ると微笑み、すぐ近くの壁に線で描かれている樹を指さして言った。

 「マムンシャ」

 彼はそのままマーアーの横にすっとしゃがんだ。彼女との身長差をできるだけなくすため、最近そういう習慣を身につけたのだった(もっとも、マーアーもこのあとしゃがんだ模様)

チャネルされたフィクション - 1

オーバーソウル「セブン」の修行
第11章「語り手の国に来たマーアー」より

マサ 訳

 マーアーはそれまでモザイクというものを見たことがなかった。彼女は中庭の壮観な床面に目を奪われた。午後の日差しの中できらめきを放つ、青、緑、紫の鮮やかなタイルに呆然と見入った。おびただしい数の模様で目もくらむほどだ。くねくねと曲がった奇妙な線、風変わりな図形、円、四角形など、すべてが互いに融け込んでいた。

 ちらちらと青く光る、魚の形をした平らな石が、緑色に輝く鳥形の石に、はめ込まれている箇所がある。ただ、その境目がほとんどわからないので、マーアーの目には、まるで魚が鳥に姿を変えたかのように見えた。他の模様もすべてそうだ。そうしたさまざまな像があまりにも融けあって、きらきらしているので、その上を歩いていっていいものか、彼女はためらった。スンプターは先を歩いていたが、足もとなどまったく見ていない。そこで彼女も素直にそれに従った。中庭を囲んで垂直にそびえ立つ岩壁がタイルの上に長い影をくっきりと落としていた。

 彼女が追いつくのを待ちながら、スンプターが言った。

 「スムトア」

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