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ポール・セザンヌの世界観

セザンヌの本 - 2

 また、ロブとわたしは、傍(はた)から見たら、きっと奇妙だと思われる活動を家庭での生活スケジュールに組み込んでいます。(それは次のようなものです)週に一度か二度、わたしたちは「席に着き」ます。ロブはカウチに、わたしは椅子にすわり、二人の間にはコーヒーテーブルがあります。そして(彼が)ノートを何冊か、わたしがタバコとグラス一杯のビールを用意したところで、わたしが「セスに変身」するのです。わたしはセスを自分の「トランス・パーソナリティー」と呼ぶのですが、考えてみたら、彼もわたしのことを同じように呼べるかもしれないことに気がつきました。ともかく、わたしがトランス状態に入っている間、セスは彼自身の本をロブに向かって口述します。それはもう、おもしろそうに声を揺らしながら、非の打ちどころのない散文で話すのです。しかも、そうして産み出される口述資料の量といったら、わたしたちがそれについていくのがやっとなくらいです。

セザンヌの本 - 1

セザンヌの本

ポール・セザンヌの世界観
(第1章「多次元のクリスマスプレゼント。リクエストにお応え」より)

マサ 訳

 (以下、すべてロバーツの文章)
 「クリスマスに何が欲しい?」と夫のロブにたずねると、彼はこう言いました。

 「画家のポール・セザンヌの本」。

 わたしたちは窓の前に置いた丸い木のテーブルに向かってすわっていました。わたしは窓の外の山々をじっと見つめます。(ロブの答えは)見当がついてしかるべきところでした。誕生日や記念日にしろ、祭日にしろ、ロブはいつだって美術の本や絵の道具がほしいと言うんです。ですから、うちではよくある状況でした。わたしはニヤリと笑って「OK」と言い、たばこをぼうっと吸いながら、クリスマスまであと 20 日くらいしかないから早めに美術専門店に行った方がいいだろうと考えていました。その時には、自分がその本を「産み出す」羽目になるなどと告げる予兆は何もなかったのです。

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