Seth Network Japan
Seth Network Japan

初期セッション集第5巻

時間と蓋然性 - 3

 (ここから、ジェーンは強調するべく、目を大きく見開いて話した。瞳が拡がっていた。声は力強く、断固とした口調だが、テンポは速く、頻繁に身振りや手振りを加えた)

 ── その自己達に備わった内部の自我が意識的に働くことで継続性が得られるのだ。

 それ故、こうした体系には君達の言う現在、過去、未来という概念は存在しないだろうし、ある時点において、たった一つの出来事だけしか起こらないという観念もわかってもらえないことだろう。この次元はプリーストリー、ダンのいずれもまだ調べ始めてすらいない現実界の中に存在する。

時間と蓋然性 - 2

 (僕が願っていたとおり、ジョン・ブラッドリーは 12 番通りという情報について何も言わなかった。ジェーンも彼にそれを聞かなかった。休憩の間、僕達はジョンの会社、サール・ドラッグについて話し合った。同社は経営上の問題から財政難が深刻化し、苦境に喘(あえ)いでいた。セスは、ジョンが居合わせた時には、よく、それに関する話をしてくれたが、今日に至るまで、彼の話した内容は的確だった。

 休憩が終わるころ、僕達はサール社が市場に投入しようとしている新薬の話をしていた。9 時 29 分、ジェーンは目を閉じたまま、このうえなく活発な、きびきびとした調子で口述を再開した)

 君達の話は実に面白いと思う。私自身には、そういった類の問題はないわけだから、ここではコメントを控えておこう。

時間と蓋然性 - 1

時間と蓋然性

初期セッション集 第5巻
セッション 226

マサ 訳

 先日の話に出た「反転した時間の体系」について、今夜はもう少し話したいと思う。その体系がどう機能しているか理解すれば、それをもっと進んで利用できるようになるからだ。

 ジョーゼフ、もし私が速すぎる場合は遮(さえぎ)って構わないから、そう言ってくれ。

 反転した時間の体系をそのまま(歪めることなしに)理解できれば、いわゆる過去に得た経験にも同時に接することができるし、まだ君達の現在に生じるまでには至っていない出来事を利用することもできる。もっとも、これは未来の出来事を意識的に知るようになることを意味しているわけではない。思い出してみれば、そうした出来事はいつでも変えてしまうことができるからだ。人は常に自分自身の体験を作っている。現在や未来の出来事と同様、人は過去の出来事をも常に形作っているのだ。

* 閲覧画面の幅および閲覧デバイスによっては、上に表示されるページ ボタンが減ります。ボタンの表示が不適切になったり、全体のページ数がわかりにくくなったりすることがありますが、ご了承ください。
Subscribe to RSS - 初期セッション集第5巻