わたしたちがまた生きるのなら
マサ 訳
その愚か者は障壁をつくらない。
彼の肉は空気のように澄んでいる。
秋の月は彼の頭をとおってめぐり、
南へと飛んでゆく鳥たちは
彼の血をとおって進路をたどる。
その愚か者は何もない空間のようにオープンで
ハリケーンでさえも
彼に肌を覆わせたり、
(彼の)野性的なまぶたを
半インチでも閉じさせたりはできない。
潮流は彼の姿を浸食し、
彼の脳はボールのように放り投げられる。
彼は腰まで浸かって
いくつもの月、いくつもの週を歩き、
星たちは彼の魂を引っかいて穴を開ける。
それでも彼にとって昨日は明日であり、
ひとたび存在したすべてのものは
彼の脈のなかに鳴り響く。
まるで今から千年鳴りわたる
休日の鐘たちのように。
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