Seth Network Japan
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 魂は
 驚き、咳払いして、
 唖然としたまま待った。
 必滅の自己が落ち着くのを。
 「おやまあ、なんという形而上学的な自負だろう。
 君は鳥の死骸に飛んで欲しいのか
 (それも、きっと、明るいところで、
 一度や二度ではなく、
 確かだとわかるまで何度でもだろう)、
 死人にしゃべって欲しいのか、
 彼らがバラ色に輝く死後の生活を送っていることには
 何の疑いもない。
 親愛なるわたしよ。聞きなさい:

 君の想念は、頭の中の
 絵画のようなものだ。
 君だけが、肉体を使って、それを塗り
 時間の世界という額縁に入れる。
 そこでは一筆一筆に生命が吹き込まれ、
 あらゆる雲が本当に動き、
 あらゆる家には内側がある。
 ほんのちっぽけなしみ(汚れ)でさえ生きているし、
 蟻(アリ)たちは、揺れる草むらの中で
 シーソー遊びする。

 生きている、その世界の絵は
 各々、皆によって描かれる。
 微生物、学者、愚か者、蛙(カエル)──
 日の当たる壁に打ち付けられた釘 ──
 それぞれが分相応(ぶん そうおう)
 自分の中で立ち上がり、叫び、
 自らの像を空間に放つ。
 そして、一人一人の芸術家は
 自分の想念が作った世界の中で息吹くのだ。

 距離でさえも(その絵の中に)組み込まれている。
 曲がり角は本当に曲がっていき、
 人々は自分達が歩くことでできた道を
 行き来する。
 誕生も死も頭mindの中で起こる。
 教会の鐘が鳴るよりもずっと前に。
 わたしはためになる助言を与えようとしているのに
 君はわたしの言うことをなんでも曲げて解釈する。
 そして、どのみち、自分のしたいことをするのだ。