魂は
驚き、咳払いして、
唖然としたまま待った。
必滅の自己が落ち着くのを。
「おやまあ、なんという形而上学的な自負だろう。
君は鳥の死骸に飛んで欲しいのか
(それも、きっと、明るいところで、
一度や二度ではなく、
確かだとわかるまで何度でもだろう)、
死人にしゃべって欲しいのか、
彼らがバラ色に輝く死後の生活を送っていることには
何の疑いもない。
親愛なるわたしよ。聞きなさい:
君の想念は、頭の中の
絵画のようなものだ。
君だけが、肉体を使って、それを塗り
時間の世界という額縁に入れる。
そこでは一筆一筆に生命が吹き込まれ、
あらゆる雲が本当に動き、
あらゆる家には内側がある。
ほんのちっぽけなしみ(汚れ)でさえ生きているし、
蟻(アリ)たちは、揺れる草むらの中で
シーソー遊びする。
生きている、その世界の絵は
各々、皆によって描かれる。
微生物、学者、愚か者、蛙(カエル)──
日の当たる壁に打ち付けられた釘 ──
それぞれが分相応(ぶん そうおう)に
自分の中で立ち上がり、叫び、
自らの像を空間に放つ。
そして、一人一人の芸術家は
自分の想念が作った世界の中で息吹くのだ。
距離でさえも(その絵の中に)組み込まれている。
曲がり角は本当に曲がっていき、
人々は自分達が歩くことでできた道を
行き来する。
誕生も死も頭(mind)の中で起こる。
教会の鐘が鳴るよりもずっと前に。
わたしはためになる助言を与えようとしているのに
君はわたしの言うことをなんでも曲げて解釈する。
そして、どのみち、自分のしたいことをするのだ。