バリーの回答：「あなたは自分の現実を創っているのか？」という質問から直接生じる問いが３つあります。「あなた」とは何かということです。

• それは、この物質世界に焦点を合わせている、あなたという現在のパーソナリティーのことでしょうか？
• それとも、わたしたちの視点から見て、過去も現在も含め、あなたが一人の対等なメンバーとして属する、パーソナリティーの「グループ」のことを指すのでしょうか？
• あるいは、あなた自身には見えず、こうした目に映ることのない諸々の事柄や人生をすべて把握している「あなた」（自己本体。エンティティー）のことでしょうか？

　また、「現実」とは、どういう意味でしょうか？現実とは（そもそも）何でしょう？一脚のテーブルは確固としたものですか？時間は存在するのでしょうか？死は存在しますか？するとしたら、どんな風に？現実とは、この物理的な世界であなたが意識的にとらえている事柄だけを指すのでしょうか？「創造」とはどういう意味でしょう？「意識的」に創造するということでしょうか？

　ご覧のように、これは単純ではなく、大いに議論の余地がある質問です。

　わたしは現実を「わたしたちの生きている現実界全体」と捉えています。そこには（現実界全体から見れば）わたしたちが物質的、身体的に知覚するような死はなく、時間も存在しません。言い換えるなら、物質的なものとは、わたしたちが身体的な知覚を通して頭に思い描いているものとは違うということです。過去や未来の人生、そして現在の人生というものがあり、それらがすべて同時に存在し、相互に影響しながら互いに学び合っています。そうした一つ一つの人生における自己には、また、それぞれ、限りない数の蓋然的な自己、そして蓋然的な現実界があります。それは自分にとって選択肢となる自己であり、自分の現実となり得る現実です。わたしたちはその中から一つだけを選択して実現、あるいは現実化するわけですが、それら（蓋然的な現実界）はすべて本物であり、（実際に）起こっているのです。ただ、あちら側（蓋然的な現実界）から見れば、わたしたちの方が本物でないように見えるということです。（こういう風に）わたしたちみんなが自分自身の現実を創造しているのだとわたしは信じています。

　まず、宇宙、テーブル、椅子、星、火星、麻雀セット（？）…、こうしたものはすべて、わたしたちの考えが個人または集団のレベルで物質化されたものです。これはすなわち（たとえではなく）言葉どおりの意味で、わたしたちが自分の現実界を創造していることを意味します。現実界にある物はことごとく、わたしたちの想念が物質化されたものだからです。

　次に、わたしたちは、必ずしも意識的には自覚していない、いくつものレベルで選択することによっても自らの現実を創造しています。そうしたレベルでは、わたしたちにも、死や時間が存在しないということがわかっています。そもそも、わたしたちはそれらのレベルから自分自身をここ（現在の人生）に送り出したのであり、そのレベルとは今でも活発に、そして絶えることなくコンタクトがあるわけです。意識的に思い出すことこそないものの、そうしたレベルでわたしたちは自らの現実界を創っているのです。