Seth Network Japan
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ロバーツの理論

意識の中の冒険 ── アスペクト心理学入門 第 10 章

マサ 訳

 (以下、すべてロバーツの文章)

 根源自己、フォーカス(または粒子)パーソナリティー、アスペクト、そして、パーソナグラム

 直観、創造性、予知的な情報、啓示的な知識は既知の自己の境界を超えてわたしたちの体験に飛び込んでくる。わたしたちが毎晩見る夢の中でも、既知と未知の自己たちが出会い、多次元的な性質を備えたドラマを見せてくれる。

 既知の自己は生物としての自分の現実を知覚する。それは、自分に備わった種類の意識、分子のレンズを通して歪(ゆが)められ、ふるいにかけられた意識が三次元に反映された物質的な世界に自分の注意を向ける。

 しかし、この意識的な自己は、わたしたちのより大きな現実界に備わったアスペクト(側面)のうちのたった一つに過ぎない。地球の知に飛び込むのは、この部分だ。これは「フォーカス・パーソナリティー」と呼べる。それを通してわたしたちは三次元の生活を知覚するからだ。もっとも、それは、未知の(自己)、あるいは、常にそこから自分が生じてくる「根源の自己」の痕跡を自らの中に宿している。

 その根源自己は、肉体を備えた現在のわたしたちの源だが、わたしたちが基準としている生活体系の外側に存在する。わたしたちは自分たちの「地上バージョン」であり、身体を使った体験用にぴったりと調整されている。わたしたちの知っている意識は数々の知覚メカニズムによってフィルターにかけられるが、そのメカニズム(自体)が知覚の一部でもある。わたしたちは、自分が地球を知るための器具だ(自分という器具を使って地球を知覚したり体験したりしている)

 言い換えれば、わたしたちは、根源自己から物理的な物質化へと流れているエネルギーの粒子だ。根源自己はそれぞれ、こうした粒子(自己)あるいは「アスペクト自己」を形成し、それが三次元の現実界につき当たり、わたしたちの時空連続体と交錯する。そのほか(の自己たち)は全く物質的ではなく、(わたしたちとは)全く違った現実体系の中に存在している。しかし、それぞれのアスペクト自己は根源自己の共通体験を通じて他とつながっており、ある程度まで、他のアスペクト自己の知識、能力、知覚を利用することができる。

 心理学的に見れば、こうした他のアスペクト(自己)は既知の自己の中に自分独自の人格的な特徴、性質、才能として現れる。その個人は粒子(パーソナリティー)あるいはフォーカス・パーソナリティーであり、未知の自己が時空間と交わることによって形作られる。わたしたちは自分のどんな特徴や感情も、この根源自己にまで、あるいは少なくとも、その(根源自己の)存在を認識するところまで、たどることができる。また、わたしたちは、自分の意識的な知識と体験を広げるために、自分の中にある、この根源自己のさまざまなアスペクト(側面)を利用することもできる、とわたしは信じている。

 人間のパーソナリティーは(どこかで)行き止まりになっているわけでも静的な(固定されている)わけでもない。それはむしろ、常に変化している、精神性を帯び、個性化したエネルギーが、生物性の中で人格を備えたものだ。また、そのパーソナリティーは、根源自己に備わっている知覚の自由も生来、持ち合わせている。これは、ある程度まで、それが時間や空間から自由であることを意味する。