Seth Network Japan
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内的ツアー

「知られざる」現実界 第2巻
セッション 710

マサ 訳

 (休止)君達が、この世界で国から国へと旅行する場合、どこに行ってもみんな同じであることを想定したりはしないだろう。正にその逆で、地域ごとの違いがあるからこそ、君達は世界の様々な地域を訪れるわけだ。それと同じように、幽体(体外)離脱の旅も全て、同じ場面に辿り着くものではない。

 君達は毎晩、眠っている間、長短取り混ぜて様々な時間、本能的に(何度も)肉体を離れるのだが、そうした「旅行」は「プログラムが組まれている」(あらかじめ、きちんと予定が立てられている)わけではない。言い換えれば、自分の旅のプランは自分で立てるわけだ。同じ興味を持った人々がツアーで一緒に同じ国を訪ねようとすることがあるが、それと同様、体外に出た状況でも、君達は一人旅に出ることもあれば、仲間達と旅行することもある。(そのツアーの際)君達が鋭敏に気を配れれば、「スナップショット」を撮ることさえあるかもしれない。内的なツアーに限って言えば、そのスナップショットとは(フィルム写真にたとえれば)その時点で周囲の状況を鮮明に「撮影」した映像が無意識の中で「現像」され、覚醒した頭に手渡されるものだ。

 カメラを使うにはテクニックというものがあるわけだが、そのカメラを家に置き忘れてしまったら、外国に行ったとしても何も撮りようがない。だから自分の内的な旅の意味をあとで理解したいのなら、意識的に気を配って、こうした「写真」を撮る必要がある。それ故(「カメラ」となる)意識的な理性も一緒に携えていかなくてはならないのだ。それを実行する方法はいくつもあるが(いずれも)取り立てて難しいものではない。若干のテクニックを使えば、カメラを持って行くのと同じように、意識的な理性も携えて旅に出られるようになる。(そうすれば)必要な時に写真を撮って、自分が旅行した(顕在)意識上の思い出にできるわけだ。

 手を休めたいかな?
 (10 時 22 分。1時間近くずっとコンスタントにメモをとり続けていたが、僕は「いや(大丈夫)」と答えた。ジェーンはトランス状態のまま、新しい(「おかわり」の)ビール瓶を持ち上げたので栓を開けてあげた。すると(口述の続きが始まった)

 この客観的な世界精神から投影されたもの(プロジェクション)であることを憶えておかなくてはいけない。君達は専ら、その世界に焦点を合わせているので、そこでのルールも充分に理解していてうまくやっていける。物理的な世界での旅行は、単に、歩くか、または特定の乗り物を選ぶかを決めることになる。車で海は渡れない。だから、船や飛行機に乗るわけだ。また、君達は(自然災害などで)陸地が突然、川や海に屈するのを見ても仰天してしまうようなことはない。自然の変化はごく当たり前のことだと考えているものだ。しかし、時間は当然「定位置」にあるものだと君達は考えている。例えば、陸地が海や川になってしまうことはあっても、それと同じように今日が昨日になってしまったり、今日の午後が始まったところで明日になってしまったりするようなことはあり得ないということだ。(次のページへ続く)