二つの宇宙のうち、もう一方は君達の場を通り抜けるエネルギーの通り道として形作られており、「後(あと)の像」(アフター・イメージ)に例えることができる。
(この時、偶然、ジェーンとジョンの二人共、煙草に火をつけた。...)... 中略 ...
そういうわけで、負の宇宙は君達の宇宙にとって前後の姿とでも呼べるものから成り立っている。そして、察しがついていることかもしれないが、そのいずれも、君達自身の都合に合わせた呼び方をするなら、一見、君達の宇宙と全く同じものからできており、同じ時間の観点に従っているように見える。(原文に従うと時間の観点は「同じように見える」のではなく「同じ」ことになるが単に表現上そうなったと思われる)しかし、一見、君達の宇宙と瓜二つに見える、これらの宇宙に住むパーソナリティー達は同じではない。科学者達はすでに反物質の理論を発見したが、反物質は君達の宇宙とは完全に分離しているものだと仮定している。最新の理論によれば、反物質からできた宇宙は君達の知っている宇宙からは遙か彼方に見つかるかもしれないということになっているはずだ。
反物質は君達の宇宙と同時に存在し、時間の概念という点でも君達の宇宙に近似する。このことは近いうちに発見されることになるかもしれないが、受け入れられないだろう。物質と反物質の危なっかしくも必要な関係、そして両者のバランスのせいで、君達が反物質の宇宙に接触できることは決してないだろう。
こうした話は、物事の成り立ちや仕組みに関心のある人にとっては興味深いものですが、大衆向けのものでないことは明らかでしょう。また、行動を優先するタイプの人や、物事を筋道立てて考えることの苦手な人にとっても「ただの理屈」にしか見えないかもしれません。
数学や物理が苦手という人は多いものです。わたし自身、一度、セス ファンの集いに参加した際、ある大学の物理学の先生が物理学者の見地からセスの本について講演したのですが、よりにもよって昼食後一番のスピーチだったのと時差ボケが残っていたのとで熟睡しました。