「知られざる」現実界 第1巻
セッション 695
マサ 訳
さて、こんばんは ──
(「こんばんは、セス」)
── では口述だ。
練習要素2(数字は書籍内の通し番号)
読者一人一人に(今から紹介する)2つのエクササイズを試してもらいたい。まず、このページを読んでいる日に起きた出来事を何か選んでみること。(そして)選んだ出来事を、他に起こるかもしれなかった膨大な量の蓋然的な出来事の中から君が体験することになった一つとして眺めてみるんだ。
君の知っている、その出来事をよく吟味してみなさい。そうしたら、君が理解しているそれまでの生活の道筋から、その出来事が生じてくる様子を辿(たど)ってみてごらん。そして、自分の蓋然的な未来ではその道筋から他にどんな出来事が実現し得たか、頭の中で外側に向かって投影してみるように。この練習には「第二部」がある。今言った手順が済んだら、自分の視点を変えてみるんだ。つまり、その出来事をそれに関係した別の人の立場から眺めてみるということ。その体験が如何に個人的なものに見えようと、そこには誰か他の人が関わってくるものだ。その彼なり彼女なりの目から見て、その変わった視点のみから、これまでと同じ手順でそのエピソードを眺めてみなさい。
君のために他の人がこのエクササイズを行うことはできないわけだが、(自分でやってみれば)あっと驚くような(自分にしか体験できない)主観的な結果が得られることもあるだろう。それまで見えなかった、その出来事の側面が、突然、はっきりと見えるかもしれない。また、その出来事に備わっている数々の次元をさらにたっぷりと体験できるだろう。
少し待ってくれ…
(ここでセスは(ここまでの)口述内容とは別に、先週の土曜日の夜、僕との会話の際にジェーンが触れた話の説明に入った)
練習要素3
2番目のエクササイズとして、自分の写真を1枚選び、それを自分の前に置いてごらん。昔の写真でも最近のものでもいいが、それを完璧(かんぺき)にピントが合った状態で均衡のとれた自己のスナップショットとして眺めてみるんだ。それは他の蓋然的な写真が撮られるかもしれなかった表層下の次元から現れてきた自己の姿だ。ほら、その自己は誇らしげであり、独特であり、揺るがない様子で自分自身の体験の中に現れている。しかし、君の目の前にある、その特徴 ── その構え、姿勢、表情 ── を見ると、そこには他の蓋然性に属する、かすかな兆(きざ)し、色合いや陰影が見える。それらを感じてみてごらん。