Seth Network Japan
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 自己検診を伴った乳ガンの暗示(的に機能する早期発見の呼びかけ)は(かなり語勢を強めて)いかなる(医学的)処置が治療したよりも多くのガンを引き起こした。そうした暗示では肉体に対して意識が強く集中することになるわけだが、そこで(本来望ましいのとは)逆のイメージを思い描くこと自体、身体の細胞に影響する。(たとえば)高血圧に関する公的な健康推進活動の(さらに強い語勢で)お知らせ自体が、それを観ている何百万人という視聴者の血圧を上げてしまうことになるのだ

 すなわち、君達が現在抱いている予防医学の観念が、正に、その(予防すべき)疾病を引き起こすタイプの怖れを作り出しているわけだ。そうした観念はどれも、本人が自分の身体は安全だと感じている、その感覚を徐々に蝕(むしば)み、ストレスを増大させる。その一方で、身体に対して詳細綿密な疾病プランを提示する。しかし、一番質(たち)が悪いのは、そうした観念が身体との疎外感を増幅し、無力感や分裂感を促進するよう作用することだ。

 休憩にしなさい。
 (10 時 45 分から 11 時 9 分(休憩)

 「医薬品のコマーシャル」にも同じくらい疾病を促進する効果がある。多くは、ある製品を「救援手段」として提供する形になってはいるものの、実際は、暗示によって、その(救援手段の必要な)状況を促進し、それによって製品自体に対する必要を生じさせている。

 頭痛薬がいい例だ。医薬品系のコマーシャルにしろ、公共機関のお知らせにしろ、身体に備わった自然の抵抗力、完全性、活力、強さに触れている部分など、どこにもない。テレビやラジオの放送で「健康であること」の方が多少なりとも強調されている箇所など、どこにもないのだ。医学的な統計とは「疾病患者の統計」を指す。健常者の調査が行われることなどない。

 食品、薬物、自然環境条件が次々と疾病要因のリストに加えられていく。各種の(医学的な)報告が、乳製品、精肉、コーヒー、紅茶、卵、脂肪といった具合に項目を追加していくのだ。ピリオド(バッツへの指示)(しかし)君達より昔の人々は何世代にも亘(わた)って、そうした食品の多くを摂って暮らしてきたわけだ。それどころか、それらは健康に良いものとされてきたのだ。実際、人間は、自分自身にとって自然な環境に対してさえ、殆どアレルギーになってしまったように見える。天候に対してすら「犠牲者」であるかのようだ。

 確かに、君達の食物には何年前、何十年前にはなかった化学物質が含まれている。しかし、人間は生物学的に、こうした物質を理にかなった範囲で吸収し、自分に役立てることができるようになっている。

 ところが、自分が無力だと感じていたり、全般化された怖れを抱いていたりすると、最も自然な地上の(食品)成分でさえ自分を害するものに変えてしまうこともあり得るのだ。君達のテレビを始め、芸術や科学も、積もり積もって、数々の「大衆瞑想」(集団暗示)を形成している。