Seth Network Japan
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癌と観念

健康への道
セッション 1984/06/12

マサ 訳

 さて、君達にまた最高の午後を…
 (「こんにちは、セス」)
 …では、口述を再開しよう。

 多くの癌患者達には殉教者のようなところがあり、望ましくない境遇や状態を何年にも亘(わた)って堪え忍ぶことがよくある。

 彼等は(自分が)無力であり、(状況を)変えることはできないと感じているものの、同じ所にじっとしていることは嫌がる。一番大事な点は、こうした人間が自分の強さとパワーを信じる力を呼び覚ますことだ。多くの場合、こういった人々は「なるようにしかならないさ」と象徴的な意味で肩をすくめ、自分の置かれた状況を何とかしようと物理的なレベルで、もがくことはない。

 こうした患者達に対して薬物が与えられ過ぎていないことも極めて重要だ。というのも、抗癌剤の中には、それ自体の副作用が危険なものがよくあるからだ。また、癌を憎い敵なり怪物なりに見立て、一定の期間、頭の中に擬似的な戦闘を思い描いて追放した人々の成功例も、これまでにいくつかある。そのテクニックには実際、長所もあるのだが、自己の一部分同士を闘わせることになってしまう。(だから)例えば、魔法の杖でも想像し、その杖で全ての癌細胞が中和されてしまうというような光景を思い描く方がずっといい。ピリオド(バッツへの指示)

 医師達は(まず)患者にリラックスするよう促したところで、どんな情景を心に描いたら治癒に一番役立つか、患者が自分自身に尋ねるよう提案してみるといいだろう。即座に映像が思い浮かぶかもしれないが、すぐにはうまくいかなくても、また(何度でも)試させたらいい。殆ど全ての場合、何らかの内的な映像を感知することになるだろう。

 もっとも、その問題全体の背後には、自分自身のパワーやエネルギーをフルに使うことに対する怖れがある。癌患者達は必ずと言っていいくらい、内的なもどかしさを感じている。自分には将来の発展と成長が必要だと感じているのに、それが阻(はば)まれている気がしているからだ。

 そのエネルギーを遮(さえぎ)っている怖れは、実際のところ、古い観念を新しいものと置き換えることで散らしてしまうことができる。ここで我々はまた、健康と治癒を自ずから促進する気持ちの持ち方(姿勢)と観念の話に戻ったことになる。一人一人はいい人間であり、宇宙エネルギー自体の一部が一個人となったものだ。人はそれぞれ、自分の特徴と能力を表現するようになっている。生きるということは、エネルギー、パワー、そして表現を意味するのだ。(次のページへ続く)