Seth Network Japan
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 パーソナリティーによっては、この種の活動に走りやすい。また、本人がこうした行動の本質を理解するまで2、3人のパーソナリティーがその試みにパートナーとして加わることもある。そうなると状況はますます解決しにくくなってしまう。ここではすでに取り組んだ一時期(の要素)をただ整えたり並べ替えたりしているだけなのだ。

 これは一枚の絵画を完成させた画家が次の作品に進まず、同じ作品のバリエーションを延々と描き続けているようなものだ。本人は自分が何をしているのか理解できていない。これは界層面の間での生存形態であり、伝承で「煉獄(れんごく)」、「浄罪界(じょうざいかい)」などと呼ばれるものだ。

 こういった者達には通常、君達の体系内(この世)にいる誰一人としてコンタクトをとれない。彼等は新しい転生を始めるわけでも休憩するわけでもなく、新しい現実界に行くわけでもないのだ。(それでも)最終的には彼等も自分がしていることの性質に気づいて目を覚ますことになる。他の者達が自分に対する行動を起こしてこないし、いいかね、(自分自身も)成長しないからだ。

 例えば、懸命に頑張ったが名声を得られなかったという人々は、時に自分の過去を作り直し、幻覚上の人間関係や出来事を操作することで、その見せかけの状況において名声を得ることがある。(ただ)これは単なる一例にすぎない。この方法で復讐を果たそうとする者もいるだろう。他人をコントロールして満足を得ようとするわけだが、そういう場合にはただ「勝者」(だと思い込んでいる本人)の幻覚が作りだした相手の虚像が犠牲者になるというだけのことだ。

 幽霊や亡霊の(目撃)ケースのうち、かなりの数がこれに関係している(該当する)。その場合、本人が自分本来の状況から外(はず)れて君達の物理的な現実界に出現してしまうほどの感情的なエネルギーがあるのだが、そこでの自由は全くない(物理的な現実界では自由に行動できない)

 本人は(自分の)過去を生き生きと、そして電磁気的なパターンが一時的に攪乱(かくらん)されてしまうほど熱狂的に演じている。“現時点の”── 引用符で挟んで(バッツへの指示)── 物理的な現実界へと「押し入って」くるわけだが、その中へ「自由に前進して」いくことはできない。それどころか、自分の圧倒的かつ盲目的な意図に自ら拘束されてしまっているのだ。

 本人が自分自身の状況を理解していないわけだ。もっとも、この束の間(つかのま)の「突破行為」が起こるときには、誰か規律正しく、発達した能力を備えた者が本人に状況を説明してやればいい。そうすれば本人は自分を解放できる。こうした場合は肉体的な死の際、物理的な現実界との断ち切りがどこかしら不充分だったのだ。そういう頑固な霊魂は大抵、満たされぬ願望がまだ強く残っており、それに駆られて(この世との)コンタクトを断つことを拒むわけだ。