中世において彼等は写本を忠実に書き写した。彼等はある意味で「管理人」だが、こちらにもまた無限のバリエーションがある。音楽や美術の教師は多くがこのカテゴリーに属する。そこではそうした芸術が卓越した技能に対する敬愛の念をもって教えられる。技巧に重点を置いてだ。芸術家はその(教材となる芸術の)中に自分の創造性を注ぐわけだが、その芸術家は(必ずというわけでは全くないが)スマリであることが多いということだ。ピリオド。
今の文章は書き取れたかな?
(「ええ」。そうは言ったがペースは速かった。)
ちょっと待ってくれ…。私の挙げた順序で言うと、次の一族(トゥモルド)は専ら「治療」に専念する。これは、この人々が創造的であることはないとか、組織者や教育者であることはないとかいう意味ではない。彼等の意識における主な傾向は癒しに向けられるであろうということだ。君達の目に留まる彼等は医師であったり看護師であったりするかもしれないが、通常、病院を管理する人間ではないだろう。しかし、彼等は霊能者であることもあれば社会福祉士や心理学者であることもある。芸術家であったり宗教家であったりもする。花屋で働いていることもあるだろう。さらに言うなら、組み立てライン(流れ作業型の生産工程)で働いていることだってあり得る。ただ(実際に)そうだとしたら、彼等は意図的または気質(性格)的にヒーラー(治療者)であることになるだろう。
はっきりとした例を示すためにいろいろな職業を挙げているわけだが、自動車修理工は、このグループ(トゥモルド)にもどんなグループにも属することがあり得る。この(グループの)場合、その修理工には顧客を癒す効力があるだろう。彼が直す(治す)のは車だけではないということだ。
(9 時 59 分に 1 分間の休止)少し待ってくれ…。(前の段落を受けて)ただし、この「治療者達」は政治家として現れることもあるだろう。国家の傷を精神的に治すということだ。主に「助ける」ことを意図した作品を生み出す芸術家も、そのジャンルに関わらず、このカテゴリーに属する。また、国家の首長にも、また ── とりわけ過去においては ── 王族の中にも、このグループに属する者が見つかるだろう。