Seth Network Japan
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宇宙の始まり

夢、「進化」、価値の達成 第1巻
セッション 882, 1979/09/26

マサ 訳

 (ささやき声で)こんばんは。

 (「こんばんは、セス」)

 さて(長い休止。いくつもあった長い休止の一つ)。宇宙は昨日、始まるだろう。宇宙は明日、始まった。これらの文言にはいずれも全く意味がない。時制が間違っており、君達にしてみれば時間の感覚が滅茶苦茶(めちゃくちゃ)かもしれない。しかし、「宇宙はどこかしら遠い過去に始まった」というのも基本的な意味で全く同じように無意味だ。

 実際のところ、最初の二つの文は論理的に意味を成さないながらも、時間というもの自体、一つの創造的な構造物以上のものではないという(休止)事象を現に示唆している。時間と空間はある意味で、君達の宇宙にある「家具調度」の一部だ。

 いくつもの瞬間が順に通り過ぎてゆくという、その経験こそ、君達の心理的な空間とは切っても切れないものだ。それは、壁掛け時計とは壁に掛けるものであるのと同じ具合だ。科学なり宗教なりが宇宙の起源を探す時、彼等は常にそれを過去の中に求める。(しかし)宇宙は、創造されているのだ。君達の表現で言うなら、創造はどの瞬間にも起こっている。時間という幻想自体、今、創造されているのだ。だから、控え目に言っても、それ自体が極めて相対的である「時間」という構成を使って宇宙の起源を探すのは何とも無益なことだ。

 君達にとっての、あるいは、この時というものは、一つの心理的なプラットフォームだ。宇宙というものは最初に何らかのエネルギーの爆発(ビッグバン)があって、そこから始まったように見える。進化論者達はその原因を説明できない。また、多くの敬虔(けいけん)な人々が信じているところによれば、一人の神がより大きな次元の現実界に存在し、宇宙を創造し、その間、彼自身はその宇宙の外にいたということになる。宇宙が動き始めたのは彼のお陰(かげ)だというのだ。どちらの「宗派」に属する人々も、多くは、宇宙の起源に拘(かか)わらず、その宇宙からは(いつか)エネルギーがなくなってしまうに違いないと信じている。確立された科学は、エネルギーというものは今や(熱力学の第一法則がいうように)作り出すことも破壊することもできず、変換することのみが可能であると確信している。また、エネルギーと物質は基本的に同じものであって、異なる状況の下で現れ方が違うのだと見なしている(次のページへ続く)