Seth Network Japan
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怒ったセス

セス、夢、そして意識の投射
セッション 26

マサ 訳

 (ロバーツの解説)セスがわたしたち二人以外の前でまともに話をするのは、これが初めてという時でした。わたしとしては、気持ちの半分はセッションを開くことに気が進まなかったのですが、もう半分では、セスが他の人に対してどういう態度をとるのか興味がありました。わたし自身、かなり緊張してもいました。実際、いろいろな意味で、このセッションから新たな段階に入ったことは、以下の抜粋をご覧いただければおわかりになることでしょう。前書き的なロブの注釈も含めて、ご紹介します。

 (セッション 26 の抜粋。1964 年 2 月 18 日、午後 10 時)
 (僕達がすわってマーク(初期セッション集第1巻に記載の本名は「ジョン・ブラッドリー」)と話をしていると、ジェーンがやっと僕に伝えてきた。昨夜の定例セッションを僕達が取りやめにしたので、セスがセッションを開きたがっているというのだ。セスはマークにそのままいて欲しがってもいるという。しかし、今夜は遅くなってきているし、口述を書き取る僕もちゃんとついていけるかどうか心許(こころもと)なかったので、また別の機会に譲る方がいいと思った。また、ジェーンも昨晩がきつかった(同じアパートに住む女性が倒れ、医師や家族との連絡などに何時間もかかった)ので、きっと疲れていることだろうとも思った。マークに(今)何が起こっているのか、できるだけ説明すると、彼はお暇(いとま)しようかと申し出てくれたが、僕は次回の定例の夜までセッションは、おあずけでいいと言った。

 ジェーンの話では、この一言がセスを怒らせたのだそうだ。彼女は僕に紙とペンを執るようにと言って譲らなかった。そして、セッションが始まった。セッション記録の最後にはマークのコメントを付けた(本稿では、このコメント以前の抜粋のみ)

 私は君達を素晴らしい教師だと認めざるを得ない。また、私は招待されて来ているわけではないことも認めるし、昨夜のセッションがなくなった理由も承知している。しかし、ジョーゼフ、私は昨日抜けた分のセッションは当然、今夜、行われるものだと考えていた。君がこういう形で私を抑え込むのは、とても失礼だと思う。

 我々のセッションは大切なものであり、その時々の気分で延期されるべきではない。ルバートが君に伝えたとおり、昨夜、私はいつもどおりの時間に、ここにいて、何が起こったかもわかっていたし、事情を理解したうえで、すっかり、セッションはなしにするつもりだった。

 しかし、今夜は違う。君は自分の客に対しては礼儀正しかったし、私も彼(客)がいることは認識している。しかし、君は私に対しても同じように礼儀正しかったわけではない。ルバートはセッションに他の人が同席することにためらいを感じたものの、やってみる気はあった。また、君達の友人が居合わせることに対して私には何の異議もないことも君は知っているはずだ。その点に関して言うなら、私は「立会人」がいることを(むしろ)歓迎するし、私のではなく、君達自身の修養にとっても、立会人が1人くらいいていい時だ。我々のおどおどしたハト君、ルバートもこれでいくらか楽になろうというものだ。(次のページへ続く)