Seth Network Japan
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心理的な時間

初期セッション集 第1巻
セッション 24 1964/02/10

マサ 訳

 (…ジェーンは 11 時 7 分に口述を再開。)

 これは比較的短いセッションになるだろう。一つ、君(バッツ)に言っておきたかったことがある。前にも言ったように、心理的な時間は内なる世界との自然な連結部分だ。夢の状態にある間、君達は心理的な時間の枠組みの中で何日も、あるいは何時間もの体験をする。しかし、それに等しいだけの物理的な時間分、年をとるわけではない。すなわち、心理的な時間の使い方が上達すれば、君達は意識的に覚醒している間でも、心理的な時間の枠組みの中で休憩したり元気を回復したりできるようになるわけだ。それは君達の心と身体にとっては驚くほどの助けになるだろう。そして、一方では活力が増し、もう一方では睡眠をとる必要がいくらか減ったことに気づくはずだ。

 例えば、時計の針が 5 分進む間にその時計の時間とは関係なく 1 時間分の休憩を取ったと感じることもあるだろう。私はその点を言っておきたかったのだ。

 ルバートが今まで忘れていた、(頭の中で)音楽が聞こえるという体験は理にかなっている。実際のところ、それは何度も起こっていたのだが意識的な頭脳が常にそれを切り捨てていた、ということだろう。この場合にも感情音feeling soundが含まれる。今言っておきたいことは以上だが、これは今後の(セッションの)前置きとしても重要だ。

 疲れたり憔悴(しょうすい)したりした場合、その理由の一つは、君達が単純な心理的時間さえも自分のために役立てられないことにある。それを覚えておきなさい。あの何とかいう、君達の新しい機械(テープレコーダー)がうまく機能することを祈っている。あれが私の声を録音するのなら、あの機械に対して幸運を祈ろう。ひょっとしたら、私があれに何か細工を仕掛けた方がいいかもしれないな。あるいは君に対して何か仕掛けた方がいいかもしれない(もちろん、ジョーク)

 これもついでに言うのだが、催眠術も君達が心理的時間を真に役立てる助けになる。心理的時間を使うと、時計時間の境界が消えるのだ。心理的時間を通して時計時間を眺めることもできる。そして時計時間を自分の都合に合わせて利用することさえも可能だ。しかし、まず心理的時間を認識しない限り、時計時間は、言わば牢獄のようなものだ。

 季節や潮の満ち干、夜と昼、といった君達の物理的な時間は、私にとって、君達のカムフラージュの中でも一番楽しい部類に入る。私が下手に詩的なことを言おうとするのをルバートが許してくれるのなら、こう言おう。物理的な時間は緩やかに流れる魅力的なガウンのようなものだと。多数の様々な色、素材、デザインを使ったそのガウンを心理的な時間が纏(まと)うのだ。それは心理的時間を最も忠実に再現したものであり、君達にとっては最も真なるカムフラージュの一つだ。