Seth Network Japan
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夢と人類

夢、「進化」、価値の達成 第2巻
セッション 934

マサ 訳

 こんばんは。
(「こんばんは」)
 口述を始めよう。

 人間は、自分の身体を使って物質的な世界(地球上)を探検してみるよりもずっと前に、夢を見ている状態で、その世界を探索した。そうした夢は、人間にとって、自分が暮らしているところ以外にも数々の土地があるという保証になった。そして、それが物質世界での遠征へと人間を駆り立てた(いろいろなところがあるはずだからどこまでも行ってみようという意欲をかき立てた)。人類は、いつだって、そうした遠征をとりわけ楽しんだのだ。

 (君達が)男でも女でも、夢の中で突然、奇妙な地域にいることがあるだろう。(自分の知っているのとは)違う視点から空を眺めていたり、見慣れた川がどこにも見当たらなかったり、普段は平地であるはずのところに山がそびえていたりといった具合だ。これは君達にとって、ある意味では、気がついたら自分は地球から遠く離れた惑星にいた、というのと同じくらい驚くべき体験だろう(惑星について言うなら、君達は宇宙も同じように探検している。そして、少なくとも、いくつかのケースでは、君達のいう「宇宙からの訪問者達」とは、現実界の別次元から来た「夢の旅行者達」だ。ピリオド(バッツへの指示))。

 (長い休止)人間は、こんな風に地球上の大洋の位置を覚えた ── あるいは、少なくとも、そういった広大な水域が存在するという保証を得た。また、それと共に、そうした水域の位置に関する手がかりや天空の星達の配置に関する知識も手に入れたのだ。

 同様に、夢は航海の助けでもあった。陸が近くなると、物理的な手段で陸が見つかるよりも前に、船乗り達に知らせてくれたのだ。人間の活動の中で(個人の)夢や集団の夢が何の貢献もしなかったものはない(人間の活動にはすべて、夢が役立っている)

 夢は、もちろん、人間の政治においても大きな助けとなった。例えば、部族のリーダーの意志は夢を通して他の者達にも知れ渡った。部族の中には、こうした夢(の解釈?)を専門にしている者もいた。繰り返すが、夢の内容は、夢を見る当人の個人的な意志、意図、関心によって左右されてきたし、(今でも)左右される。そうすると、夢を見ることは、一方で、こうした個人的な傾向(意志、意図など)を公共的な価値の達成へと導きながらも、ある意味では、それらの傾向を強める手伝いをしたことになる。(たとえば)薬草(ハーブ)や植物の生態にとりわけ興味を抱いている人間は、自分が昼間、夢中になっていることが夜見る夢にも反映されているのに気づくだろう。夜、「夢の旅」をしていると、自分の暮らしている本来の土地とは違うところで不思議な薬草を調べている自分に気づく、といったような調子だ。あるいは、その薬草を治療にどう使ったら一番よいかという知識が得られることもあるだろう。動物達や鳥達の一部と同様、人間は生まれつきの「ものまね小僧」だ。部族の仲間が自分達の夢を話してきかせる時、彼等はそれをただ伝えていたのではなく、見事なまでの動きの柔軟性で、それを演じていた。自分の遭遇した動物だろうと人間だろうと、土地に備わった自然の力(風や雨など)であろうと、それらを入念に模倣していた。

 (8 時 47 分)演劇の起源はこうして始まったのだ。