セス、夢、そして意識の投射
（第 16 章「予知夢２」より）
マサ 訳
（ESP クラスの）生徒たちが見た夢についてお話しする前に、わたし自身の例をさらにご紹介したいと思います。それは感情的に深い関心を抱いている出来事について夢の中での予知が適切な情報を与えてくれることを示しています。本書（の誕生）は正にその例です。こんな形で（本として）存在するようになる以前から、わたしは出版社がこの本に向けて決定するであろうことを（夢で）知らされ続けてきました。3 年間にわたる長い「続きもの」の夢で、わたしは自分の手紙や問い合わせに対する（出版社からの）返事を予見してきたのです。
1966 年 2 月 12 日、わたしは自分がベッドの上にいる夢を見ました。わたしの横にはロブ、そして、その隣にもう一人、別の男性がいます。痛みはないのですが、骨盤の中に動きがあり、わたしは赤ちゃんを産みました。でも、お医者さんのとりあげた赤ちゃんは二人。わたしは笑って思いました。「やだ、ふたご？二人はちょっと多いわねえ」。子供ができなかったところへいちどに二人というのは本当にすごいことでした。すると、お医者さんは赤ちゃんは一人だけだとわたしに請け合いました。その病院はわたしが子供のころに住んでいた場所の近所です。お産が軽く、痛みもなかったのでわたしは喜んでいました。
（実際に）妊娠していたのかって？わたしは生理期間の真っただ中で、身体的には妊娠を告げるような兆候はありませんでした。その夢は象徴的なものだったのでしょうか？ロブはその夢のメモをとって次のセッションでセスに尋ねてみるつもりでいました。ただ、セッションが始まってみると、セスは尋ねられるまでもなくすぐにその夢の解釈を教えてくれたのです。1966 年 2 月 14 日（バレンタインデー）のセッション 233 でセスは次のように言いました。
ルバートの夢はいくつかの層にわたる情報を表現している。一つの表面的なレベルでは、彼（ルバート）が出産を身体的に怖れているわけではないという彼の内的な知識を象徴している。もう一つの層では、ある将来の取り組みが最初は別個な二つのものに見えるであろうという知識を表している。それは二つの成果だが、後でよくよく眺めてみると一つにまとまって見えるだろうということだ。それらはまだ訪れていない。すなわち、新しい誕生を表している。それが無意識からの知識だ。この春がその（「誕生」が訪れる）時だろう。その夢で表されていた（二人の男性の）一人は私であり、もう一人はジョーゼフだ。その出来事は多くの視点から見て有益なものになるだろう。また、それは一つのクリエイティブな試みでもある。繰り返すが、彼は（この件に）二つのものが拘（かか）わっていると思うだろう。しかし、その成果はまとまった一つの産物であることに気づくだろう。彼が見た赤ん坊が女の子だったのは、その産物が論理から生まれるものではなく、直観的、心霊的なものになるであろうからだ。それは彼自身の誕生日の頃に始まることになるだろう。「誕生」という象徴が使われたもう一つの理由はそこにある。
その産物は痛みから生ずるものではない。だから彼は痛みを感じなかった。それは心的な動きが結実したものになるだろう。これは単に彼が私達の協力を得て産み出すもう一つのクリエイティブな試みを表している。さて、君達のバレンタイン（セスが自分を指している）から君達二人に心からご機嫌よう。
「こちらこそ」とロブは微笑んで言いましたが、彼はその日がバレンタインデーだということを忘れていたのです（セスは続けて言いました）。
我々がみんなハートでも花でもないのだとしたら、こう言っておこう。ハートや花が常食だったらかなり退屈になってしまうかもしれないね。